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栄養バランスを学ぼう

食事バランスガイド

食事バランスガイドは、1日に「なにを」「どれだけ」食べたらよいかを考える際の参考になるよう、食事の望ましい組み合わせとおおよその量をイラストでわかりやすく示したものです。
日々のバランスよい食事を考えるうえで、ぜひ活用してみてください。

料理のグループごとに「つ」で数えてみよう。

まずは、料理を「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つのグループに分けます。
料理のグループごとに、「1つ」「2つ」と「つ」で料理を数えてみましょう。
食べる料理を数えるには、見た目の量と主に使われている食材で判断します。

主食
ごはん、パン、麺・パスタ
数え方の基本は、おにぎり1個、ごはん1杯(小盛り)、食パン1枚が「1つ」。
ごはん1杯(普通盛り)は「1.5つ」。麺・パスタ類は1人前で「2つ」くらいと数えます。

  • 1
    おにぎり(1個)
    食パン(1枚)
  • 1.5
    ごはん1杯
    (普通盛り)
  • 2
    うどん、もりそば
    ラーメン1杯
副菜
野菜、きのこ、いも、海藻料理
小皿や小鉢に入った野菜料理1皿分が「1つ」くらい。中皿や中鉢に入ったものは「2つ」くらい
(サラダだけはこの量で「1つ」)。野菜ジュース(100%)200mlは「1つ」と数えます。

  • 1
    野菜サラダ、ほうれん草のおひたし
    具だくさんみそ汁
  • 2
    野菜の煮物
    野菜炒め
主菜
肉、魚、卵、大豆料理
卵1個の料理、納豆1パック、豆腐1/3丁が「1つ」。大人用の魚料理1人前は「2つ」、
肉料理1人前は「3つ」くらい。子どものハンバーグが大人の1人前より小さめだったら「2つ」と数えます。

  • 1
    目玉焼き
    冷やっこ(1/3丁)
  • 2
    焼き魚(1尾)
    さしみ
  • 3
    ハンバーグステーキ
    豚肉のしょうが焼き
牛乳・
乳製品
  • 1
    ヨーグルト(1パック)
    プロセスチーズ(1枚)

  • 2
    牛乳ビン
    1本分(約200ml)
果物
みかんやバナナくらいの小さい果物1個は「1つ」。
りんごなど大きい果物1個は「2つ」。
果汁100%ジュース1本(200ml)が「1つ」です。

  • 1
    みかん1個、もも1個
    りんご半分
※主食・副菜・主菜で示した料理1人前とは、大人が食べる標準量を想定しています。
出典:農林水産省「食事バランスガイド」
コマをうまく回せる?

次に、数えた食事の量を下図のコマに当てはめてみましょう。
1日に「何を」「どれだけ」食べたらバランスがよいのか、簡単に知ることができます。
5つの料理グループの中のどれかが欠けたり、また1つのグループだけが極端に多くなりすぎると、コマは倒れてしまいます。コマを上手く回せるよう、5つの料理グループをバランスよく食べることを意識しましょう。

厚生労働省・農林水産省決定
出典:農林水産省「食事バランスガイド」

コマの図の通り、実は主食の次に多く摂りたいのは副菜です。肉や魚などの主菜よりも多く摂るのが理想ですが、お子さんの好き嫌いを考えるとなかなか難しいですよね。おみそ汁やオムレツ、パンケーキなどで野菜を細かく入れると、食べてくれることが多いようです。
毎日の食生活や料理の組み合わせの工夫に活用してみてください。

1日に必要なエネルギーと食事量の目安

食事量の目安は、性別や年齢、活動量によって変わります。
運動などでカラダを動かしているかどうかも気にしながら、1日に必要な食事量をチェックしてみてください。

※身体活動量の見方 「低い」:1日中座っていることがほとんど、という人 「ふつう以上」:「低い」にあてはまらない人
コラム
子どもが1日に必要なエネルギー量の目安
子どもが1日に必要なエネルギー量は以下のようになります。
幼児期までは、大人のおよそ半分が目安。小学生になると除々に増加していきます。
エネルギー量は個人差が大きいので、成長や運動量に合わせましょう。
推定エネルギー必要量(kcal/日)
性別 男子 女子
身体活動レベル※1 低い(Ⅰ) ふつう(Ⅱ) 高い(Ⅲ) 低い(Ⅰ) ふつう(Ⅱ) 高い(Ⅲ)
1〜2(歳) - 950 - - 900 -
3〜5(歳) - 1300 - - 1250 -
6〜7(歳) 1350 1550 1750 1250 1450 1650
8〜9(歳) 1600 1850 2100 1500 1700 1900
※1 成人における指標。低い(Ⅰ):生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合 ふつう(Ⅱ):座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合 高い(Ⅲ):移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている場合
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

管理栄養士さんからのアドバイス!

食事バランスガイドは「料理1品が1つではないものもある」こともポイントです。まずはそれぞれの分類でどんなものを「1つ」と数えているか見てみると理解しやすいと思います。また、食べる量はお子さんひとりひとり大きく異なりますよね。その子にとって適量かどうかは体重や日頃の体調で判断していけるといいでしょう。

管理栄養士 西村小涼さん